絵を描き続けて上手くなるには

 さて、今回は上手い絵を描く方法について考えていきたいと思います。

 

 皆さんが思う”上手い絵”って何でしょうか?それは上手いではなく”好き”である可能性が高いと僕は考えます。

 

 「絵で稼げていれば上手いでしょ!」とか「pixivで週間○○位以上なら上手い!」とか明確な基準がある意見もあると思いますが、趣味で描いててすごく綺麗なイラストを描く人もいますので「稼いでいる=絵が上手い」ではないです。むしろ下手を売りにしてビジネス化することも可能です。

pixivに関しては、作品が人気かどうかとかの流行りの要素が大きいので、イラストの上手さそのものがわかる場所ではないと考えます、流行りが過ぎたら見られなくなるイラストがほとんどです。が、一つの尺度にはなるでしょう。

 

 否定ばかりしやがって、お前はじゃあ何が上手い絵だと思うんだ!と思われたでしょう。なので僕なりに考えた事を書きたいと思います。

 

 上手い絵っていうのは、その絵が「好きな人の割合」×「心惹かれる人の割合」だと思います。

 

 絵を好きになってもらうには、まず嫌われない事です。絵を嫌いになる事なんて珍しいんじゃないかと思う人もいると思いますが、絵を描く時間が総合的に少ない人間が一枚の絵に時間を掛けるとエグみが増して嫌われる絵になる傾向があります。

絵を描いている時間が多ければ作品が嫌われなくなるので、最低限時間を掛けて練習すれば、絵が嫌いな人間でもある程度のレベルまでは絵が上達すると考えます。(ただの苦行に等しいですが)

 

 心惹かれる絵を描くには、ズバリ絵が好きかどうかです。

ずっとぶっ続けで絵を描いていると、どうしても絵を描きたくなくって来ます。もう絵なんか見たくない!と思うまでに追い詰めて描いてしまう初心者の絵師さんなんかも存在します。(僕がそうでした。)

そんな絵が嫌いな状態で無理やりひねり出した作品なんて良い物なわけがありません、現にそういう状態で描いた自分の絵を見返すとひどいものです。

でも心惹かれる絵を描く人は、絵を描く事を中断しても、また描きたくなって戻って来ます。絵が好きだから。むしろそうやって休憩している間に絵のアイディアが浮かんで盛り込んでくる次第です。

好きな人が居たらどうしてもその人の事が知りたい、連絡を取りたいと思うものですよね。それと一緒で自分の中で描きたい絵があるとその為にあらゆる方法を使って描こうとするものです。他人の真似をしてでも。

 

作業的にただ淡々と好きでもない絵を描いている人間は心惹かれる絵を描けないと思います。だって描いている本人が心を動かさずに描いているから。

それで心惹かれる絵が描ける人はすごい”左脳”で絵を描いているんだと思います。世の中で流行っているコンテンツを、流行っている描き方を真似して練習して描ける逆の天才肌を持っていると思います。

もちろん他人の真似をすることは上達には必須ですが、どうでもいい他人の真似をすることはむしろ上達の阻害になると思いますので、心動かされない人間が他人の真似をして描くにはよっぽど観察眼がないと難しいと思います。

 

 あと絵が上手い人の特徴として、めちゃくちゃ感受性が豊かだというのも感じます。

僕の知り合いで僕よりも絵が上手い人はアニメとか見てて、普通に人だったら泣かないような場面で泣いてしまったり、日常生活のちょっとしたことで傷ついてふさぎ込んだりヒステリーになったりします。

逆に絵を描かないような人間はどこかぶっきらぼうな感受性を持っているように感じます。自分と関係ない場所の出来事にいちいち一喜一憂するだけの感受性を持っていない感じです。それゆえに傷つきづらいので絵を描く人間より生きやすいだろうなと思います。

 

 

 なのでこれが好きだ!と思うものに少しでも近づきたいと思う心、それが続く限り絵は上達していくと思います。

好き!と思う心の動きを絵に注ぎ続けるだけの情熱と時間があればきっと上達していくと思います。精神論ですが。

脳みそが「あ、上手い絵を描く事の方が、日常生活を傷つかずに過ごすよりも重要だな」と判断した時イラストの能力を上げてくれると思います。そうするにはまずイラストを描く事を習慣づけて体に覚えさせていくしかないと思います。

イラスト上達の練習は多くの人が上げてくれているので、僕は主観的なメンタル寄りの話をしました。

これが絵を描いていて悩む人の糧になれば幸いです。

 

ほとんどただのエッセイになってしまいましたが、読んでくださり、ありがとうございました。